「チームの成熟度」はプロジェクトの成功に必要なことの1つ
プロジェクトがうまく進み、プロジェクトの目標に近づく要因の1つにチームの成熟度があります。
ここでは「メンバーそれぞれがお互いのことをどれほど知っていて、理解しあっているか?」をチームの成熟度と呼びます。
プロジェクトを成功させるためのスキルがチームに揃っていることも必要ですが、スキルの効果をより活かすためにチームの成熟度も必要となってきます。
チームメンバーにどれほどの自分を見せていますか?
皆さんはチームメンバーのことをどれほど知っているでしょうか?またチームメンバーにどれほどの自分を見せていますか?そして周りからどう見えているか知る機会はあるでしょうか?
1つ1つじっくりやっていきたい、未知の技術でも臆せず向き合いたい、文字ベースよりも対話でのコミュニケーションが好き、時間を厳守したい…など様々な価値観や特徴、考え方があると思います。そういうことをお互いが知るために今回は「ジョハリの窓」というモデルを使ったワークのことを書きます。
まずは「ジョハリの窓」とは何なのか?をWikipediaから抜粋して紹介します。
「ジョハリの窓」とは自分をどのように公開ないし隠蔽するかという、コミュニケーションにおける自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案されたモデル。
自己には「公開された自己」(open self) と「隠された自己」(hidden self) があると共に、「自分は気がついていないものの、他人からは見られている自己」(blind self) や「誰からもまだ知られていない自己」(unknown self) もあると考えられる。
これらを障子の格子のように図解し、格子をその四角の枠に固定されていないものとして、格子のみ移動しながら考えると、誰からもまだ知られていない自己が小さくなれば、それはフィードバックされているという事であるし、公開された自己が大きくなれば、それは自己開示が進んでいるととる事が出来るだろう。
コミュニケーション心理学や健康心理学などでは、よく話題になるモデルである。
「ジョハリの窓」を使ったワークの流れ
ワークの流れは以下のようなものです(現場の状況に応じてアレンジはします)。
グループは、2人1組でワークをして後で全体共有をする場合と3〜5人を1グループとしてする場合があります。
- 自己開示する側は「開放の窓」「秘密の窓」を書き出す。後で移動させるのでふせんに書くなどする。
- 書きだした「開放の窓」「秘密の窓」を相手と共有する。この時「秘密の窓」が相手にとって知っていたことなら印を付けるなどしておく。
- 自己開示される側は、相手の「盲点の窓」を書き出す。
- 「盲点の窓」を相手に伝えて行く。
- 自己開示する人が変わって1に戻る。
こうすることで「秘密の窓」を相手に伝えたり、「盲点の窓」を知ることで、自己開示である「公開された自己」の割合が増えます。
「ジョハリの窓」ワークのコツ
コツとしてはグランドルールなどを話し合うことで「安全な場」であることを参加者全員、特に自己開示する人に感じてもらうことが大事です。
またこのワークの目的がプロジェクトを成功させる確率を上げるためであることも分かってもらうことも同じく大事なことです。
非難されたり、受け入れてもらえない恐れがある場では自己開示できないでしょうし、人事評価に使われたりするなら、正直な「秘密の窓」などは出てこないと思います。
一方だけが「秘密の窓」を開示するのをアンフェアに感じるような場合には、ワークの内容を工夫してお互いに自己開示をする流れにしても良いでしょう。
「開放の窓」「盲点の窓」などなかなか出てこない場合は、自由に書いてもらう以外に「1つのことを1つずつやりたい」「じっくり取り組みたい」「せっかち」「コツコツするのが好き」などの特徴や価値観をいくつかふせんなどに書いて用意しておいて、そこから選んでもらったり、それを元に発想を広げて書いてもらっても良いと思います。
Photo via Visualhunt
0
取り消す
この記事に共感したら、何度でも押してこの記事のポイントをみんなでアップしよう。