この記事は、ギルドワークス アドベントカレンダーの13日目の記事です。
今回は、ギルドワークスのデザインパートナーのtommmmyの登場です。
わたしは、Webデザイン・アプリデザインを主にやっているデザイナーです。
ギルドワークスとは、Webサイトや紙媒体、LPなどの企画・デザイン・制作をお手伝いさせていただいています。
今日のお話
この記事を見ている方はエンジニアが多いと思うので、エンジニア向けにデザイナーの思いを少し話そうと思います。
「アプリやWebサイトのデザインをデザイナーに頼んだが、どうもうまくイメージが伝わらない」
・なんとなくぼくたちがイメージしているものとは違う
・なんか違うんだけど、どう変えてもらったらいいかもよくわからない
ということは、わりとよくあるのではないでしょうか。
わたしも幾度となくそういった経験をしてきました。
可能な限りの情報をもらい、そこからターゲットを想像して、その人たちに刺さるようなデザインを作成する。でも、「なんかちがう…」といわれる。
このやり方を続けていると手戻りばかりで、自分がつくったデザインも無駄になるばかり。精神的にとても耐えられませんでした。そもそも楽しくないし。
開発においても、似たようなことはよくあるのではないでしょうか。
リリース直前になってクライアントの意向が急に変わり、仕様ががらっと変更。今までにつくっていたものの3ぶんの2以上が入れ替えになる。。
(今までの苦労はなんやったんや。。)
(もっとはよ言えや。。)
アジャイル開発に乗り換えるタイミングですね。
イメージしているものとデザイナーの成果物にへだたりがある場合の原因
今までWebサイトやアプリのデザインを経験してきて、うまくいかなかったケースをもとに原因を考えてみました。
1. ディレクターがなにもわかっていない説
アートディレクターの役割の方がいる場合は別ですが、「デザインのよくわからないディレクター」「SEさん」などがディレクターになると、たいへんでした。
このパターンで大変なのは、「ヒアリングしたい内容が引っ張り出せない」です。
プロジェクトに対する必要最低限な項目しか出してもらえませんでした。圧倒的に情報不足なのです。
ヒアリングしたい内容の中には「POさんの人柄」という隠れ項目もあり、プロジェクトに直接関係ないものや、POさんの好みなどもあったりするのですが、ディレクターさんが中に入ると、これがどうも引き出せない。会って話した雰囲気というのも重要な情報になったりします。
これができないと、ハズレのデザインばかりになりがちです。
2. ディレクターが個人的な主観を加えている説
これは、1. とはちがって「考えてくれる」ディレクターさんですが、事実ではなく自分の主観や妄想もクライアントさんの意見として伝えてくれます。
「事実」と「主観・妄想」を切り分けて伝えてくれたらぜんぜんいいのですが、ディレクターさんも気分がのってくるのか、すべてクライアントさんの意見として伝えたくなってしまうのでしょう。
この場合、「ディレクターの主観・妄想」がクライアントのものと一致している場合には、とってもうまくいきます。いっぱつOK。
でも、まったく違う場合には、かなりの手戻りです。
3. ディレクターがデザインイメージを持ちすぎているとき
これは、アートディレクターさんがいる場合に起きやすかったです。
アートディレクターは、デザイナーに比べると、クライアントさんとかなり密な関係になっていることが多いです(変な意味じゃなくて)。なので、クライアントさんはかなりの情報をアートディレクターに伝えている。
なおかつ頭に絵を描ける人ですので、「こうしたい」というのがすでにあるのですね。
すでに頭の中にあるので、わりと具体的な内容の指示が多く、その代わりバックグラウンドとなる情報が少ない。こちらからの提案も受け入れてくれないこともあります。
これも、「圧倒的情報不足」のカテゴリには入るのですが、、
うるせー。おまえがクライアントさんとしゃべってるのと同じ時間わたしも同席させろ。
以上です。
今のスタイル
そんな経験を経て、デザイナーのわたしがいちばんうまく行く、やりやすい方法。
「自分がクライアントさんと直接会って、イメージが出てくるまで話をさせてもらう」
どういったユーザーがターゲットとなって、そのターゲットはどういうものが好きで、どういう気持ちでこのサイトを見てほしいか。
アプリであれば、どういう状況でどういう気持ちで使ってほしいか。
そういったことも、こちらから提案するのではなく、クライアントさんといっしょに考えて詰めていきたいのです。
概して言うと、ふつうのデザイナーさんよりも「話」の時間が多いかもしれません。
「デザイナーはそんな話をたくさんするよりも、はやく手を動かして」と(言われたことはありませんが笑)言われるような方とはお仕事できません。
デザイナーもチームの一員だよ
開発会社の中などで、専属のデザイナーが開発チームにいる場合はすでにチームの一員として同じ行動をしているかもしれませんが、外注で委託の場合でも、チームの一員です。
開発チームでチームビルディングや合宿をしたりするときは、ぜひ入れてください。
また、開発会議にも、参加させてください。
たぶんヒマだと思うので…といって開発会議は来なくていいよとよく言われるのですが、そんなことありません。
いや、ヒマな時間はたしかにありますが、そのときは裏でこそこそデザインを作っていたりするので有益な時間です。
他のデザイナーさんのやり方もある
今回のは、私のお話でした。
私の場合は、
・人の言われたとおりにして、手戻りになるのがいや
・直接POさんと話して信頼してもらわないと、いいデザインが出てこない
というひねくれぼうずなので、上に書いたようなやり方がやりやすいのですが、人によっては「良いディレクターさんのもとでしかいいデザインがつくれない」という方もいらっしゃると思います。
デザイナーさんのやりやすいやり方や個性を理解し、チームの一員としてたのしく開発ができる現場が少しでも増えるといいなと思います。
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