フォースフィールドアナリシスをやってみよう
この記事は、ギルドワークス Advent Calendar の23日目の記事です。
みなさん、開発現場をenjoyされていますか?
昨年のアドベントカレンダーに引き続き、何度も窮地に陥ったところで助けてくれた技法をご紹介したいと思います。今回の技法は「フォースフィールドアナリシス」です!
What is it?
フォースフィールドアナリシスは、あるアイデアを実行するにあたってチームの内部から生まれてくる「アイデアを推進する力」と「抵抗する力」その力と要因を可視化することができる分析の技法です。
個人でも利用できる技法ですが、今回はチームで利用する想定で話を進めていきます。
チームの見えざる力を可視化しよう
アイデアを実行しようとした時を思い出してみてください。アイデアに対して、チームの中から「抵抗する力」や「推進する力」といった「見えざる力」が働いていることはなかったでしょうか?
新たなアイデアを実行しようとする際は、人々には、現状を維持しようとする「力」が働きます。このような力は抑止力となり、アイデアの実行を妨げる向かい風になります。特に、人々が受けると感じている影響が大きいほどその力は強くなり、強風となって襲ってきます。
このような向かい風、追い風を「矢印の向き」と「矢印の太さ」で表現することで、状況を俯瞰的に捉えることができるようになるのが、フォースフィールドアナリシスの良さです。
可視化できると、例えばこんなことができるようになります。
・強風を起こさないようにするためには?打ち消すにはどうすればいいのか?といったテーマで、チームメンバーと考えることができる
・よりアイデアを推進するための力はないか?ある場合は、加速するにはどうすればいいか?といったテーマでチームメンバーと考えることができる
向かい風を打ち消したり、打ち勝ったりするのにはどうすればいいかを模索し、アイデアの実行力を高めることができるという訳です。
ワークをする上でのコツ
よいアウトプットにつなげていくために気をつける点はいくつもありますが、特に私が気をつけているのは以下の2点です。
1)チームの安全性を確保できているか?
・本音が引き出せず、可視化の段階で失敗してしまいます。このままの状態で進めても、見えざる力があなたのアイデアの実行を妨げることでしょう。
2) 要因を掘り下げることができているか?
・なぜ、そのような強風が起き得るのかといった要因を掘り下げることができていない場合、表層的な話に終わってしまい、抵抗する力に立ち向かおうといったチームの姿勢が整いません。
チームによっては、推進しようという力が働きすぎることで、逆に、抵抗する力が増したケースに立ち会ったこともあります。共感の姿勢を示せていることがワークをする上でのコツになるでしょう。
どうやってやるの?
イメージが湧くように簡単にやり方を書きます。
1)ホワイトボードにT字型の線を引いて、ワークをするためのフレームをつくります
2)T字型の線の上に、分析対象となるアイデアを書きます
3)T字型の中央線から左側には「アイデアを推進する力」を書き、右側には「アイデアを抵抗する力」を書き加えていきます。
最後に
このように、私は、フォースフィールドアナリシスを現場で実践することに値打ちを感じています。
その一方で、今までやったことがないこの手法に、躊躇っていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ぜひ、そんな方が、挑戦いただけるきっかけになるといいなという想いを込めてこの記事を書きました。
この記事が、どうか、あなたの現場のお役に立ちますように。一足はやいですが、メリークリスマス!
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