市谷です。
想定しているユーザーが何を求めるのか、ユーザーの立場に踏み込むための道具がいくつかあります。今回はGWで利用している道具立てをいくつかの切り口で分類してみます。
切り口は「ユーザーの感情ベースか、行動ベースで捉えるのか」また「時系列か、定点のいずれで見るのか」の4軸を定義しました。
エクスペリエンスマップは、時系列にて、ユーザーの感情を可視化する道具です。一方、ユーザーストーリーマッピングは、同じく時系列ではありますが、ユーザーの感情に直接的に踏み込むというよりは、その行動から何を求めているかを表出するイメージです。定点ベースの方では、共感マップがあります。最後に、定点で、行動ベースでユーザーを捉える道具としてメンタルモデルが挙げられそうです。挙げられそうと曖昧なのは、この中でまだメンタルモデルを現場仕事に投入していないためです。書籍やワークショップでの試しからすると、行動×定点のイメージです。
どの道具が圧倒的によいとはいえません。インタビュー等である程度ユーザーへの理解が進んでいる場合は、ユーザーストーリーマッピングから始めることが多いです。ユーザーストーリーの抽出がまだ難しい状況であれば、もっと想定しているユーザーの理解を深める方を行います。エクスペリエンスマップや共感マップの作成は、ユーザーストーリーマッピングの前段である場合が多いです。時系列か定点かの選択は、企画やサービスが対象としている領域からやりやすい方で選びます。時系列性が強いサービスであればエクスペリエンスマップにて。時系列に追うことがあまり有用でない場合は共感マップにてという使い分けです。
状況に応じて、道具の特性に基づき使い分けるということが現場で最も求められることと思います。
※注意:この記事は2014年10月7日にGuildWorks Blogで公開したエントリをリライトしたものです。
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